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地震大国の日本では、被災時にエネルギーが使えるか、二次災害につながらないかという不安が常につきまといます。

実はプロパンガスは、こうした状況に対してきわめて有効なエネルギーのひとつ。自動遮断などの安全装置に加えて、災害時の安定供給という面においても「地震に強いエネルギー」となっているのです。

今回は、プロパンガスがなぜ地震に強いエネルギーなのかという理由と特徴、および実際に大地震が発生した際の安全確認ポイントなどについてご紹介していきます。

プロパンガスは地震に強い!~災害時の頼れるエネルギー源~

地震 プロパンガス

自動遮断装置があるので地震発生時にも安心

地震の際に心配なのが、火災等の二次災害の発生。ガスはその強い火力と利便性がある反面、使用方法や取り扱いを誤ると危険をともなうエネルギーとなってしまいます。ガスによって引き起こされる爆発や火災に不安を覚える人も少なくないでしょう。
とくにプロパンガスの場合、家屋に隣接するようにしてガスボンベが設置されているため、その点が気になるかもしれません。

しかし、プロパンガスは高い水準で安全対策を実施した、地震に対してかなり強いエネルギーなのです。

自動遮断装置をはじめとした十全な備えをしているため、プロパンガスが直接的に地震の二次災害につながる可能性は低いと言えるでしょう。

自動遮断装置を搭載したマイコンメーター

ガス マイコンメーター 自動遮断
プロパンガスを利用している家庭にはガスメーターが設置されていますが、このメーターは単にガスの使用量を計るだけのものではありません。
小型コンピュータが搭載されたいわゆるマイコンメーターであり、計測以外にもさまざまな機能を備えています。

中でも注目したいのが、異常を感知してガスを遮断する自動遮断装置の存在。
この自動遮断装置は、震度5以上の揺れを感知すると自動的にガスを遮断するため、火災等の二次災害が発生しにくくなるのです。

プロパンガスボンベの転倒防止

地震の揺れで転倒したり、洪水等で流出するのを防ぐため、プロパンガスのボンベは鎖がけで固定することが原則となっています。
固定している壁ごと倒壊したり、津波で家屋ごと流されるような大規模災害にはさすがに対応できませんが、ある程度までの地震であれば二次災害防止に効果があります。

ガス放出防止器

鎖がけがあっても、地震の規模によってはプロパンガスボンベが転倒したり大きく傾くこともあります。

このような場合には、プロパンガスボンベのバルブに設置する安全機器(ガス放出防止器)が役立ちます。ボンベが大きく傾くと自動的にガスを遮断するため、ボンベからのガス漏れを未然に防ぐことができます。

分散型エネルギーのプロパンガスは地震からの復旧も早い

プロパンガス自体の安全対策に加えて、安定したエネルギー供給という面からも、プロパンガスは地震に強いエネルギーと言えるでしょう。これは、分散型供給というプロパンガスならではの特徴が理由となっています。

分散型供給と系統供給

プロパンガス 分散供給
プロパンガスの供給方法は戸建住宅単位でガスボンベを設置する分散型供給となっています。日常においてはガスボンベの交換という手間がかかりますが、逆に災害時にはこれが大きなメリットとなるのです。

まず、1戸単位で安全確認ができるため、災害後の復旧が早くなります
次に、都市ガスと違いに個別の配管です。配管の長さも短く、修理が必要な場所が特定しやすく素早い対応が可能となります。
また、プロパンガスはガスボンベで持ち運びができるエネルギーであるため、仮設住宅や炊き出しでも活躍できるのです。

一方、都市ガスの供給方法は地下に配管を埋設して広域にガスを配送する系統供給となります。日常においては手間のかからない便利な供給方法ですが、地震発生後の安全確認に時間がかかることは避けられません。
ガス管に破損が生じた場合、破損個所の確認や地下配管設備の工事になるため修理に時間がかかるという問題もあります。

地震直後の混乱時期でも軒下在庫による継続使用が可能

プロパンガス 備蓄エネルギー
プロパンガスが地震に強いエネルギーとされる理由のひとつに、災害時の備蓄エネルギーになるという側面が挙げられます。
各家庭には通常、2本のプロパンガスボンベが設置されています。

これは軒下在庫と呼ばれ、1本で約1か月の使用が可能。地震直後、ボンベの配送等に混乱が生じる場合でも、安全確認さえできれば軒下在庫によりそのまま継続してガスを使うことができるのです。

過去の災害での実績

こうした地震に対するプロパンガスの強さは、実際に過去の災害でも証明されています

たとえば東日本大震災では、3月11日の地震発生から都市ガスが全面復旧する5月3日まで、約50日の期間がかかりました。これに対し、プロパンガスの全面復旧は4月21日と、被災時には非常に大きな短縮となっています。

また、熊本地震の際には都市ガスの全面復旧まで約2週間を要しましたが、プロパンガスは一切ストップすることなく、軒下在庫で問題なく継続使用することができました。

プロパンガスの利用にあたっては、こうした地震への強さも大きな魅力になることでしょう。

地震発生時と発生後の安全確認ポイント

地震 プロパンガス 安全確認
ここまでは地震に強いエネルギーとしてのプロパンガスの特徴を紹介しました。
しかし、いくら地震に強いからといっても、実際の地震発生時に何もしなくても良いというわけではありません。続いては、地震発生時と発生後に適切な対応を取るための安全確認ポイントについて見ていきましょう。

火元の確認は揺れが収まってからでOK

地震発生時の最大の敵は、何といってもパニックの存在。
中でもありがちなのが「火の始末をしなければ!」と焦ってしまうこと。お鍋を火にかけているときに大きな揺れが来たら、誰でもまずは火元に駆けつけたくなってしまうでしょう。

しかし、この対応はじつは非常に危険なもの。大きな地震の場合、揺れが続いている最中に動くのは、落下物や家具の転倒に巻き込まれるなど、思いもよらない怪我の元になります。このようなときは火元のことは後回しにして、まずは自身の安全確保を最優先に動くようにしましょう。

火元確認を後にするという優先順序の設定が可能なのは、前述の通りプロパンガスのマイコンメーターに自動遮断装置が組み込まれているから。

ガスの使用中に震度5以上の揺れを感知した場合は自動的にガスを遮断してくれるので、LPガス安全委員会でもまずは自身の安全確保を優先するようにアドバイスしているのです。

大きな地震の際の火元確認は、揺れが収まってから安全に行うようにしましょう。また、その際には安全確認のためにガス器具の器具栓はすべて閉めるようにしましょう。

ガス漏れの疑いがあるときはガス栓を閉めてガス会社等に連絡を

プロパンガスのマイコンメーターには自動遮断装置が組み込まれていますし、ガスボンベにはガス放出防止器が取付けられています。そのため、大きな地震に際してもガスボンベから直接ガス漏れが発生する危険性は低いと言えるでしょう。

しかし、ガス器具やガスコードが破損し、そうした破損箇所からガスが漏れる可能性は十分にあります。プロパンガスにはタマネギの腐ったような臭いが付けられているので、この臭いがした場合はガス漏れを疑って対処する必要があります。

このときに絶対にNGなのが、スイッチ類の操作
とくに注意したいのが、ガスを排出するために換気扇を回してはならないという点になります。
電気を点けたり換気扇を付けると、そのスイッチ操作に際して発生する火花がガスに引火するおそれがあるので、絶対に避けるようにしましょう。
地震 プロパンガス NG
ガス漏れが疑われる際には、ドアや窓を開けてガスを排出することで対応します。
プロパンガスは空気より重く、低い場所に溜まりやすくなります。この特性を理解して、ガスが屋外に出て行きやすくなるような空気の流れを作りましょう。

また、換気とあわせてガス器具の器具栓、元栓、メーター栓、およびガスボンベのバルブを閉めます。その上でガス会社等の緊急連絡先へと、ガス漏れ発生についての連絡を入れるようにしましょう。
なお、とくにガス漏れがない場合でも、地震発生後に避難する際にはすべてのガス栓およびボンベのバルブを閉めてから避難するようにします。

ガスの使用を再開する前に

大きな地震が発生した後は、ガスの使用再開にあたってもいくつかの注意が必要です。地震後に安全にガスを使用するための確認ポイントについても見ていきましょう。

使用再開の前にガス器具の破損をしっかりとチェック!

とくにガス臭もせず、ガス漏れの疑いもない場合は、すぐに使用を再開できるのもプロパンガスの強みのひとつです。

しかし、プロパンガスの使用再開にあたっては、そのまま使い始めるのは少々危険。安全を確保するためにも、チェックは必ず行うようにしましょう。

確認するポイントはガス器具の破損およびガスコードの破損。ガス漏れの疑いがない場合でも、これらの箇所にヒビなどが見られる場合はガスの使用を止め、メーカー等に修理を依頼することが必要になります。

また、大きな地震の後には余震の怖れもあります。安全対策がなされてるとはいえガス自体が危険なものであることには変わりないため、余震発生にも留意した上でガスの使用を再開するようにしましょう。

自動遮断からの復帰方法

地震 プロパンガス 取扱説明書
震度5以上の揺れを感知して自動遮断装置が機能した場合、そのままではガスの使用が再開できません。決められた手順に従って自動遮断から復帰させる必要があります。

自動遮断から復帰させる際は、必ず器具栓を閉じ全てのガス器具の使用を中止してから操作を行います。
復帰操作そのものは非常に簡単で、メーターに用意された復帰ボタンを決められた方法で押すだけで復帰できます。詳しい操作方法は各メーターの取扱説明書を確認してください。

メーターの表示が通常状態に戻れば、問題なくガスの使用を再開できます。前述の器具チェックとあわせて、安全であることを確認してからガスを使うようにしましょう。

災害への備えと節約を両立するために

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都市ガスが公共料金であるのに対し、プロパンガスの料金は自由料金となっています。地域や業界の水準に影響されることなく自由に料金を設定できるという背景もあり、プロパンガスの料金は一般的に都市ガスより高くなりがちです。

一方で、プロパンガスには地震に対して強いという特徴があり、災害への備えとしては非常に心強いエネルギー源と言えます。この恩恵を享受しつつもガス代を節約できれば理想的なのではないでしょうか。

災害時の安全・安心とガス料金の節約を両立するためにお勧めなのが、ガス会社の見直しという手法になります。プロパンガスは自由料金なので、消費者側でもより安くよりサービスの良いガス会社へと自由に乗り換えることができるのです。

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まとめ

地震大国の日本では大地震発生後の二次災害が心配ですが、プロパンガスには震度5以上の揺れを感知して自動遮断するなどの安全対策がなされているので安心です。

また、分散型の供給方法であるため地震からの復旧も早く、災害時の備蓄エネルギーとしての側面にも大いに期待できます。
実際に大地震が発生した場合は、ガス漏れやガス器具破損などに対して適切な対応を行い、必要であればガス会社等の緊急連絡先に連絡しましょう。
災害への備えとしてのプロパンガスを利用しながらガス料金の節約も実現するためには、ガス会社とガス料金の見直しが効果的です。

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